2017年08月

お金の誘惑に負けてせっかくアフィリエイトをやっているので、今回はサービスの紹介の記事を書かせていただきます。

今日紹介するのは、ホームページ作成サービス「グーペ」です。


◆概要◆
『グーペ』は飲食店や、ヘアサロン、各種小売店など
個人事業や法人に適したホームページを簡単に作成できるサービスです。

普段お使いのブラウザから、ブログを更新する感覚で
本格的なホームページの作成、更新が行えます。


◆以下の方におすすめ◆
【全世代】飲食店・ヘアサロン・各種小売店・個人事業・法人
【詳細】
・パソコンがあまり得意ではない
・安い費用でホームページを持ちたい
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◆主なメリット◆

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あなたの用途にあわせたホームページを5分で簡単作成「グーペ」

「がっかり地底無双」を書いてから結構時間が経ちましたが、同作の連載を終えてから抱えている悩みについて、正直に吐露しておこうと思います。


「地底無双」の執筆にあたって思ったことは、やはり自分は小説を書くのが好きだ、ということです。
被っている既存作がないことを確認して、オリジナリティについては自信を持っていました。また、事前にプロットを組んで臨んだため、「書くことが思いつかない」ということもありませんでした。そして、何より自分自身が楽しんで書けました。
そうした理由で、たった七回の連載とはいえ一度もさぼらずに更新できました。


一方、小説以外のことを書くのは、いまいち苦手に感じます。
日記やノウハウ(創作論)などの記事だと、オリジナリティや読者にとってのメリットがないのではないか、という不安に負けて、あまり書けませんでした。漫画やラノベやアニメなどのレビューも、最新作についていち早く書かなければ他の人に負けてしまう、と思ってしまって、いまだに書けていません(ラ研さんの作品は、今日紹介していますが)。


この調子だと、今年の十月から来年の三月まで、実に半年ほど、ほとんどブログの更新ができなさそうです。その時期は新人賞向けの作品に専念したい、つまりブログ向けの作品も書きたくない、と考えているからです。よって、今年度は新人賞への応募は見送って、ブログに力を入れるべきかもしれない、とも考えています。
今はまだ答えを出さず、他の方法がないかも含めて、少し考えたいと思います。

「うりゃ!」
 特に鍛えていない私の右ストレート、その一撃で、
 ばきっ!
「ぐあぁー!」
 金のショートヘアにロングスカートのワンピースの少女、ムリラ・スカベンジャーは、あっけなくノックアウトされました。地底の「王国」、アツパーユ王国の支配者の座を狙って何度も反乱を起こしてきた彼女は、今回も懲りずに決起して、そしてあっさりと私に鎮圧されたのです。
 彼女を牢屋に放り込んだ後、
「未来……。私は、どうにかムリラと仲良くしたいのです。彼女を説得したいので、あなたも来てくれませんか?」
 そう頼んできたのは、アツパーユの「王女」にしてムリラの幼馴染、銀のロングヘアに作業着姿の美少女、サイン・フォンドゥ・アツパーユ。彼女の希望で、私はサインと一緒にムリラに面会に行くことになりました。


「ムリラ。私はもう、我が国を乱すことを、あなたに繰り返してもらいたくありません。……それ以上に、あなたが何度も罪を犯して傷つく姿も、本当は見たくありません」
 ムリラの入っている独房の前で、両手を胸元でぎゅっと握りながら、サインは語りかけました。
 独房のベッドの上で、腕組みしてあぐらをかいていたムリラは、
「ふん! 地上の人間をけしかけて、私を殴らせておいてよく言う! 貴様となれ合うなど、死んでもごめんだ、サイン!」
 そう言って、そっぽを向きました。「ですがムリラ……!」と悲壮な表情で訴え続けるサインと、「貴様の話など聞かん! この話は終わりだ!」と言って仏頂面をキープするムリラの姿を見て、らちがあかない、と私は思ったので、
「あー、サイン……。ちょっと外してくれるかな? ムリラもサインに、付き合いが長いからこそ話しづらいこともあると思うんだよ。ここは、私に任せてくれる?」
 そう言って、ムリラの説得を引き受けます。サインは私に微笑んで、「……はい、未来。信じています」と言ってから立ち去りました。


「あー、それじゃムリラ……。単刀直入に聞くけど、今まで何度も負けてきたのに、どうしてそんなにしつこく反乱を起こすのかな?」
 ムリラと二人きりになった状態で、私が尋ねると、
「決まっておる! 自分たちだけの特権を独占する王族が、許せぬのだ!」
 彼女の怒鳴り声が返ってきて、私は思わず身を縮めました。ムリラの話は続きます。
「特にあのサインだ! 血筋だけで次期国王の座を約束されているからといって、王座に就く前から国を仕切ろうとしおって! 昔から、あやつに指図されるのは気に食わなかった!」
 確かに、ああいう真面目な委員長タイプの子は、嫌われることもあるだろうなぁ。そう思ったので、私はムリラの話に黙ってあいづちを打ちます。しかし、
「それなのにあやつは、すでに王になったかのごとく、民の尊敬を集めておる……! 私とて、支配者として人の上に立つ資質は備えているつもりなのに……! なぜサインばかりが……!」
 私が先を促してもいないのに、ムリラが一方的に話し続けるのを聞いて、ん? と違和感を覚えます。なんだか、サイン個人へのムリラの気持ちに、話題がずれてきているような……。
「おまけに、おまけにだぞ! 私が何度拒もうとも、あやつは私の友になろうと、しつこく手を差し伸べてきおった! 自分の器の大きさでも誇示しているつもりか! ふざけるな!」
「あー……」
 ムリラが一人でヒートアップしていく一方、私はスマホを取り出して、カメラを起動しました。話が長くなりそうなので、録音しておいたほうがいいと思ったのです。
 録音を兼ねた録画を始めた私が眼中にないかのように、ムリラは話し続けます。
「だからな! 私がこの国を支配した暁には、にっくきサインを身も心も私に服従させるのだ! まず、私が疲れた時はサインに全身をほぐさせる! 食事の時も、サインの手で口に運ばせて食べる! 私が眠れぬ時は、サインに膝枕をさせて子守唄を歌わせる! それからだな――」
 ムリラが楽しそうに話す『サインを服従させる』ことの内容が、まるでラブラブな恋人にしてもらうことのようだったので、
「……ムリラ、あんたさあ。実はサインのこと、大好きなんじゃない?」
 私がそう指摘すると、
 ぼんっ! そんな音がしそうな勢いで、ムリラは真っ赤になりました。
「ななな、なにを言うか貴様! あやつに私が好意を抱いたことなど、うう生まれてこの方一度もありはせぬ!」
 ムリラは両頬に手を当てながら、首をぶんぶんと振ります。正直可愛いです。しっかりと録音・録画しておきました。
「あー、その反応は図星だねー」
 私はスマホのカメラを止めて、録画を見せます。すると今度は、ムリラは真っ青になりました。
「な、なんだその小さな板は! どうしてそこに私の声と姿が入っている!」
「ああ、これ、現代の地上の電話だけど……。そんなことより、サインのことで取り乱すムリラ、本当に可愛かったよ。あんたがまた反乱したら、これをアツパーユのみんなに見せて回ろうかなー」
「そそ、それはありえぬ! 次こそは、私は貴様にも勝つからだ!」
「えーほんとにー? 今まで、何度もやられてるのにー? 次も私が勝ったら、あんたのこの可愛い可愛い姿が国中に知られちゃうよー?」
 私が粘り強く脅迫、もとい説得すると、ムリラは、
「……ごめんなさい。もう反乱は起こしません」
 涙目で、顔をくしゃくしゃにしながらそう誓いました。やっぱり可愛いなぁ……という思考はひとまず脇に置いて、私は答えます。
「それは、サインと王様に誓いな」


 私はサインを独房の前に呼び戻し、彼女に対してムリラ自身の口から、もう反乱はしないと誓わせます。その後、私とサインの口利きで、ムリラは王様に恩赦を受けました。
 牢屋を出たムリラに、サインが目に涙を浮かべて語り掛けます。
「よかった、ムリラ……。これでやっと、あなたとお友達になれそうです。これからは、仲良くしましょうね」
「私が誓ったのは、決起をせぬことだけで、別に貴様とは――」
 ムリラがこの期に及んでも、サインにつんけんした態度を取るので、
「サイン大好きー」
 私はムリラの耳元でささやきながら、彼女を小突きました。ムリラは一度、びくっ! と身震いしてから、
「……仕方ないから、貴様の友となってやろう」
 しぶしぶといった顔で、サインに向けて手を差し出しました。笑顔でその手を握るサインと、赤みがさした仏頂面のままのムリラを見てから――
 もう二度と、地底で戦うことはないのだろう。そんな安心感とさみしさを、私は覚えました。


「本当に、ありがとうございました、未来……。これで我が国も、私個人も安心です」
「大したことは、してないと思うけど……。どういたしまして、サイン。じゃあ私、もう帰るから――」
 下水道に、つまりは地上への道に続く扉のある、大広間。そこから私は、サインや王様やムリラや、他の多くのアツパーユ「国民」たちに見送られながら立ち去ろうとしたのですが、
「未来。これから、特に困ったことがなくても……。会いに来て、くれますか?」
 サインに引き留められて、足を止めました。彼女は上目遣いで、私の袖をつまんでいます。
 私は彼女に向き直り、右手の小指を差し出します。
「――もちろん! 約束するよ、サイン!」
 私がそう答えると、サインは微笑んで、私の小指に自分の小指を絡めました。


(完)

「もういい加減、地底なんか行くな!」
 先日地底に行った、三日後。私と一緒に下校中、ももせは腕組みしてぷりぷりと怒っていました。
「この前もその前も、あんたが家に帰らないのに家族に連絡もしないんだから、あたしはフォローするのに大変だったんだからね!」
「ごめんよー、ももせ……。なんかおごるから、勘弁して……」
 私は両手を額の前で合わせながら、へこへこと頭を下げます。
「……またあたしに苦労かけても、それで許してもらえるって思ってるでしょ? 今日も地底行く準備ばっちりしてるし」
「うっ」
 彼女の言う通り、私は今まさに地底行き用のジャージ姿で、例のマンホールから地底の「王国」の「王女」・サインが現れれば、すぐにでも彼女の「国」・アツパーユに行けます。
 そして、ちょうど私たちはそのマンホールのそばを通りかかっていて、その蓋が動いていたので、
「あー、またサインかな……。ちょっと話だけでも聞いてくる!」
 ももせが「ちょっと未来!」と引き留める声を振り切って、私はマンホールの蓋をずらします。
「未来! 助けてください! またムリラが……!」
「あいよっ! またちゃっちゃと片付けて、ガールズトークしようぜっ!」
 私がサインの頼みに二つ返事で応じると、ももせにがっちりと手首を掴まれました。
「待ちなって! あたしの話、聞いてなかったの?」
「聞いてたよ! 聞いた上で行くんだよ! ももせになんて言われても、サインが困ってるのにほっとけるか!」
 私が言い返すと、足元からは「未来……?」と、サインが戸惑う声が聞こえます。
 一方、ももせは数秒間むすっとした顔で私とサインを見比べてから、
「……そこまで言うなら、見極めてやろうじゃん。未来がそんなに会いたがるお友達と、その『国』のことを。あたし、的野屋(まとのや)ももせ。よろしくね、サインちゃん」
 少し嫌味っぽい笑顔とともに、サインに自己紹介するのでした。


 地底に潜ってから、ももせはとにかく文句たらたらでした。
 私やサインと一緒に下水道を歩いているときは、
「うえぇ……。臭い……。汚い……」
 そう言いながら鼻をつまみ、汚れた制服をつまんでいました。
 アツパーユに入り、ムリラたち(今回は初心に帰り、シンプルに数で押してきました)を私が十分で片付けた後は、
「……そんなにしょっちゅう反乱者に脱獄されるって、この『国』やばくない?」
 そっと私に耳打ちしてきました。
 そして、そこらじゅうで地べたにごろごろしているか遊んでいるかばかりの「国民」たちを見た時も、
「……この人たち、本当にあたしたちと同じ人間なの?」
 肩をすくめながら、私にだけ聞こえるように言いました。


 ももせが不満ばかり垂れるので、
「うるさいな! そんなに文句ばっかり言うなら、とっとと帰れ!」
 私は、両拳を突き上げて子供っぽく怒りました。するとサインが、すっとももせの前に立って、
「あの、ももせ……。我が国がお気に召さなかったというなら、申し訳ありません……。それに、私のせいで、我が国のせいで、未来とご友人の関係が壊れてしまうことにも耐えられません……。未来さえよければ、今日のところは彼女と一緒にお帰りください……」
 彼女の手を握りながら、じわりと涙を浮かべるのでした。するとももせは、
「……まあ、せっかく来たんだし、もうちょっといてもいいかな」
 しぶしぶといった表情を浮かべながら、そう答えました。


 食料調達の時間になり、(それを腹時計で知った)サインが、「国民」たちに声をかけて回ります。私は手伝うために、ももせは見学のために、サインに付き添います。
 その途中、親たちに「やだー! 食べ物取りに行くのやだー! もうちょっと遊びたいー!」とぐずっている子供たちがいました。サインは子供たちと、彼らを無理やり引っ張っていこうとしていた親たちの間に入り、
「確かに、人は遊んでばかりでは生きられません。だけど、生きるのに必要な責任を果たすのは、その人自身の中に自覚が生まれてからでないと、意味がないのです。……だから今日は、この子たちを遊ばせてあげてくれませんか?」
 親たちにそう言って、頭を下げました。親たちが慌ててぺこぺことお辞儀を返して、子供たちが「ありがとー! お姫様ー!」とサインに抱き着く中、
「…………」
 ももせも、何かを思った様子で、サインを見ていました。


 地底の不潔さや空気の悪さにももせが体調不良を訴えたので、私は彼女を送って帰ることにしました。
「ごめんよー、サイン……。今度はもうちょっとゆっくりするからさ……」
 私はももせの背中をさすりながら、微笑みとともに手を振るサインに見送られながら、アツパーユを出ました。
 私とももせは、一緒に下水道を歩きながら、
「……未来が何度も地底に行く理由、分かった気がする。あのサインって子、いい子じゃん。大事にしなよ」
「偉そうに。言われなくてもそうするよーだ。……まあ、ももせには、もうちょっと迷惑かけないようにしたいかな」
 そんなやり取りをして、地上に帰りました。

 前回地底に潜ってから、もう一週間ほどサインが現れていなかったので、
「何もなさ過ぎて、逆にサインが心配だ! ちょっと様子を見てくる!」
 下校中、例のマンホールのそばを通ったとき、私はももせに宣言しました。
「……とか言いつつ、本当はあんたがその、サインって子に会いたいだけじゃないの? そんな準備万端で」
 確かに、ももせの言う通りです。私はこの一週間、汚れてもいいジャージ姿で登下校していました。またアツパーユに行っても、制服を汚さないためです。おまけに、一晩過ごすことを想定して、身体を拭くためのウェットシートと、持ち歩きやすい栄養食品も用意しています。つまり、サインに会いに行く準備はばっちりだったので、
「それは否定しない! というわけで行ってくる!」
 蓋をずらして、誰もいないマンホールに潜るのでした。
「今回は早く戻ってきなよ! この前、あんたが帰らないのをおばさんにごまかすの、大変だったんだから!」
 ぷりぷりと怒る、ももせの声に追いかけられながら。


 隠し扉をくぐってすぐの、あの大広間に入ると、そこは大勢の人が集まって騒がしくなっていました。その一角には、金のショートヘアとロングスカートのワンピース姿の女の子、ムリラ・スカベンジャーがいて、彼女から数メートル離れたところには銀のロングヘアと作業着姿の女の子、サイン・フォンドゥ・アツパーユがいます。さらにムリラの足元には、サインのお父さんである王様がはいつくばっていました。
「ふはははは! 王の座を私に譲るがよい、国王、そしてサインよ! 我がスカベンジャー家が代々秘めていたこの核弾頭で、国のすべてを吹き飛ばされたくなくばな! 手始めに服従の証として、大勢の国民の前で靴を舐めてもらおうか!」
 どうもそのパフォーマンスのために、ムリラはサインや王様や他の「国民」たちをここに呼び集めたようです。
 彼女の手元には、バスケットボールほどの大きさの、丸っこい塊がありました。しかし、ぼこぼこの金属板で覆われた表面が、どうにも手作り感を漂わせています。駄目押しするように「核 危険」と手書きされた文字も、ある種の哀愁すら感じさせました。
 それが核弾頭だと真面目に信じているらしく、広間に集まった人々やサインは、みんなその顔に戦慄を浮かべています。
 しかし王様だけは、
「父として、王として、情けない姿を見せることを許してくれ、サイン……! これは民を守るためなのだ……!」
 などと言い訳してから、舌を出してムリラの靴に口を近づけていきます。よく見たらはあはあと息を荒げていて、ムリラに屈服させられかけているこの状況を楽しんでいるのは明らかです。つくづく変な趣味のある人ですね。
「お父様……!」
 サインが、見たくない、と言うように両手で顔を覆ったので、
「やめろ!」
 私は、ムリラと王様の両方に向けて叫びながら、
 だだだだだっ! ばきっ!
 ムリラに駆け寄り、驚きを顔に浮かべた彼女を問答無用で殴り倒します。その際、ムリラの「ぐはぁ!」という悲鳴とほぼ同時に、王様の「ちぇっ」という残念そうな舌打ちが聞こえました。
 ムリラが倒れながら取り落とした「核弾頭」は、地面に落ちるなり外側の金属板をばらけさせて、中に入っていたただの岩をさらけ出しました。


 今回は脱走したのがムリラ一人だけだったので、おそらく今までで最短で、彼女の反乱が片付きました。ムリラ曰く、今回は獄中でじっくり作戦を練っていたそうなのですが、それがあのずさんな脅迫だとは……。
 ともかく、ムリラを牢屋に入れて、もともとの用件のため、つまりサインに会うために玉座の間に行くと、
「未来……! 今回も、また助けられました……! 何とお礼していいやら……!」
 ぎゅーっ!
 感涙したサインに、抱き着かれました。私は少し困惑しながらも、彼女を抱きしめ返します。
「あ、ああ……。別に、お礼とかいいよ。今回も大したことなかったし……。それに、私もサインに会いたかったしさ」
「私も……! 未来に、会いたかったのです……! ですが、王女として、先日のように私用で国を出ることはあまり繰り返せなくて……! それなのに今回、未来は私が困っているときに、ちょうど現れてくれて……! あなたは、私の英雄です……!」
「…………」
 サインの中で、すっかり白馬の王子様になっちゃったなぁ。そういう感慨を覚えながら、私はサインを落ち着かせるために、彼女の背中をさすります。
「そうだね……。じゃあまた、泊まろうか? しばらく来なかった分の埋め合わせにさ」
「はい! 今度は、我が国の歴史についてじっくりお話ししますね!」
 サインは私から身体を離して、手を握ってきます。
「ああ、それよりも今は……。女の子同士の話を、したい気分かな」
 私は丁重にお断りしながらも、サインの手を握り返しました。その温かさを、いつまでも忘れたくない、と思いました。
 そして、それをにやにやしながら見ている王様のいやらしい目つきは、今すぐ忘れてしまいたい、と思いました。